2005年10月18日

秋祭フォー!決定版

14日(金)秋祭イブ


9:11 

 いつものことだが、寝坊する。
 こんなんで秋祭を無事乗りきれるのだろうか?
 という疑念が生じる。早く学校に行かねば。


13:00
 
 秋祭で着るチームウェア代、1万8千円をリーダーに奉納する。
 この時は、まだ明日起こる悲劇など知る由もない。
 

15:00
 
 遂に秋祭に向けての本格的な準備が始まろうとしている。
 拙者には、はんぺんさつまあげを切るという
 非常に重要かつ危険な任務が与えられた。
 この時から、既に若干の興奮状態。

 しかし、準備に取り掛かる前に、拙者にはしなけらばならないことがあった。
 家の掃除である。ただの家の掃除ではない。
 廃墟と化した家の掃除である。ぱっと見、かなりの労力と
 時間を要しそうだ。数時間後、ここはただの家ではなく、
 戦いの舞台となる。急がなくては。


16:00
 
 ここで事件が発生する。
 拙者と同じ下ごしらえ組のこんにゃく処理班
 原因不明の病に冒されたのだ。
 彼の代役を務められるほどのスキルを持った
 代役などいるはずがない。
 だが、こんにゃく処理は秋祭の必須事項だ。
 そして、こんにゃくはおでんの花形である。
 こんにゃくのないおでんが売れるだろうか?
 ………
 拙者が切るほかなさそうだ。
 自信はないが、やるしかない。


16:30

 遂に、はんぺんとさつまあげ、
 そして、こんにゃくを買いに行く時が来た。
 ちくわ・ちくわぶ処理班と合流し、二人は東に向かう。
 武者震いがした。


17:00

 おかしい。「その店」が見つからない。
 東に行っても行っても一向に「その店」が見当たらない。
 「まさか?…」
 一筋の不安が脳裏によぎったので、リーダーに電話をした。
 不安は的中した。
 「その店」は西にあったのだ。 
 急いで引き返すと、リーダーの言う通り、
 「その店」は西にあった。
 
 店に入ると、かなりの人がいた。凄い熱気だ。
 息がつまりそうだ。しかし、今更引き返すわけにはいかない。
 「僕が僕があるために勝ち続けなきゃならない」
 という尾崎豊の歌詞を思い出した。

 そして、人混みを掻き分け、やっとのことで
 おでんコーナーに辿り着いた。
 
 しかし、更なる悲劇が拙者を襲う。
 なんと、「その店」は噂に反して安くなかったのだ。
 一気に疲労が波のように幾層にもなって押し寄せてくる。
 立ち止まっていたら、呑み込まれそうだ。
 神様は拙者に走り続けることを宿命付けたようだ。
 「フォー!。フウー。」小さく、一息つく。
 覚悟は出来た。

 取り合えず、「その店」では一番安かった
 こんにゃくだけを買うことにした。
 拙者は生まれて初めてこんにゃくの重さに打ちひしがれた。
 しかし、立ち止まっている暇はない。
 時間だけが刻一刻と過ぎていった。


17:45
 
 その足で、拙者は「あの店」に行った。
 案の定「その店」より安かった。だが後悔している暇などない。
 急いで、拙者ははんぺんとさつまあげを大量に買った。
 本当にもの凄い数だ。
 この日「あの店」からさつまあげを消したのは犯人は拙者だ。
 ここまでくると、「大人買い」と言うより、
 「大人気ない買い」だ。
 つまらないことを口走ってしまった。
 取り合えず、無事に買えてよかった。 

 どうやら、ちくわ・ちくわぶ処理班も無事に買えたようだ。


18:00
 
 「あの店」を出ると、日はもう完全に暮れていた。
 そして、帰りの道は困難を極めた。
 拙者は人生で初めて地球の引力の恐ろしさを知った。
 まさか、「おでんの具」に翻弄されるとは。
 こいでもこいでも、前に進んでいる気がしない。
 愛車が悲鳴をあげている。
 
 余りの重さに、道行く人が皆、ショッカーに見える。
 まさに「ヒィー」だ。
 
 この時ばかりは、この世には神も仏もいないと思った。


18:30 

 やっとの思いで、家に辿りつく。
 だが、玄関を開けた瞬間、拙者は戦慄の事実を知る。
 そう、まだ家の掃除が終わったいなかったのだ。
 
 外出中に勝手に片付いているかも、という
 淡い期待を抱いていた拙者が馬鹿だった。

 拙者は魔法使いではないのだ。

 今日はオールになる、そう確信した。


20:00

 掃除が終わった。完璧だ。
 戦いの舞台は整った。

 一息ついていると、
 静寂を切り裂いて、携帯電話が鳴り響いた。
 着信音は、「Worlds end」だ。

 仲間からの食事のお誘いだった。

 やはり持つべきものは神より友である。
 拙者はその誘いを快諾した。
 
 今思うと、あの食事会があったからこそ、
 あれから先、起こった色んな障害を障害を乗り越えられた、
 のかもしれない。


21:30

  遂に、この時が来た。
  興奮はピークに達している。
  もう秋なのに、体が熱い。
   
  拙者はまな板と包丁を取り出し、
  はんぺんを洗う。

  全ての準備は整った。

  あとは、この包丁、
  通称、「菊一文字」ではんぺんをおでんの形、
  つまり三角形に切るだけだ。

  心なしか、手が震えている。
  弱気になってはいけない。
  そう自分に言い聞かす。

  一歩一歩「菊一文字」が「はんぺん」
  との間合いをつめていく。

  ………今だ!!!

  勝負は一瞬で決した。拙者の圧勝である。
  目の前に映るはんぺんが、どんなに有名な
  建築物より綺麗な曲線美を描いているように見える。

  気がつくと、拙者は泣いていた。
  勿論、流石にそれは嘘である。


22:30
 
  全ての具材を切り終わる。
  遂に、下ごしらえが終わったのだ。
  そう、拙者の任務が終わったのである。

  何故こんなにも早く終わったのか?

  実は、拙者には助っ人がいたのだ。
  しかも、ただの助っ人ではない。
  人々は、彼のことを「魔法使い」と呼ぶ。
  彼の魔法のおかげで、作業はあっさりと終焉を告げた。

  文字通り拙者は「解放」されたのだ。


0:00

  魔法使いさんと完全にリラックスモードに入っていると、
  突如、インターホンが鳴り響いた。
  一瞬、NHKの徴収員かと思い警戒する。
  だが、それは取り越し苦労に終わった。
  
  ちくわ・ちくわぶ処理班とその愉快な仲間達の来訪だった。

  そして、秋祭に備えてテンションを上げるために、
  深夜のゲーム大会が始まった。
  (ご近所の皆さん、あの日は申し訳ありませんでした。)


3:30

  体力と気力の限界を迎え、
  ようやく夢に中にいざなわれる。
  昨日の朝感じた、
  こんなんで無事秋祭の乗り切れるのだろうか?
  という疑念が再度頭をよぎりながら…。

  
  でも、その秋祭の話はまた別の話…(FF風)。


  つづく


posted by 一等賞 at 10:06| 東京 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | diary | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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